瑕疵物件に対する仲介業者の責任について
相談内容 瑕疵物件に対する仲介業者の責任について
神奈川・30代女性
今年、家の新築のため、土地を購入しました。
この土地には造成時に新設した擁壁があります。
擁壁について、「役所の検査済証があるから安心です」と仲介業者に言われ、
購入を決めました。
しかし、その後、擁壁のひび割れ等を発見し、不安に思い、
役所に出向いて検査について調べたところ、擁壁を造る際の地耐力の計算ミス、
および、水抜孔の数が足りないことが判明しました。
売主は、最近になって、やっと責任を認め、追加工事等に応じてくれましたが、
この場合、仲介業者には、なんの責任もないのでしょうか?
□■アドバイス:1
私見ですが、工事完了後、5~10年以内の場合において(条文参照)、
仲介業者は、この様なケースの場合は、
瑕疵担保責任を積極的に売主及び施行業者に問う
(売主や施行業者を追い込む)立場にあるべきであると思います。
それこそが、仲介業者としての責任でしょう。
もし、その責任を色々言い訳して回避するのであれば、
売主と仲介業者は、一連托生と取られ、
賠償責任を追及されても、文句は言えないと思います。
※一番の責任は工事請負人=土建屋にあります。
以下、民法の参考条文です。
(請負人の担保責任の存続期間)
第六百三十七条 前三条の規定による瑕疵の修補又は損害賠償の請求及び契約
の解除は、仕事の目的物を引き渡した時から一年以内にしな
ければならない。
2 仕事の目的物の引渡しを要しない場合には、前項の期間は、
仕事が終了した時から起算する。
第六百三十八条 建物その他の土地の工作物の請負人は、その工作物又は地盤
の瑕疵について、引渡しの後五年間その担保の責任を負う。
ただし、この期間は、石造、土造、れんが造、コンクリ―ト
造、金属造その他これらに類する構造の工作物については、
十年とする。
2 工作物が前項の瑕疵によって滅失し、又は損傷したときは、
注文者は、その滅失又は損傷の時から一年以内に、第六百三
十四条の規定による権利を行使しなければならない。
(高原開発・涌井さん)
■□相談者より
ご返信、ありがとうございます。
確かに、一番の責任は売主、および施工業者にあります。
この責任を追及するにあたって、仲介業者に協力を求めた当初、
疑義の理由について説明したところ、
「土地の専門家ではないから分からない(瑕疵といえるかどうか判断できない)」
と言われ、積極的に相手に向けて
アクションを取るということはしてもらえませんでした。
役所が検査での見落としを認めるまでは、
瑕疵と認めないというスタンスだったようです。
その後も、売主側との連絡は仲介してくれましたが、単なる伝言係。
こちらから連絡しないと、状況報告もしません。
何の役にも立たなかったのに、「責任は果たした」と言われ、納得がいかず、
質問させていただきましたが、法的には確かに責任は無いようですね。
仲介業というのは、単なる土地建物取引手続き代行業ではないので、
売った物件に対して、売主責任に準ずる責任が、
何かしらあるのでは…と思いましたので、質問させていただきました。
ありがとうございました。
□■アドバイス:2
正確には全然違うのですが、イメージとしては、お見合い結婚の時の仲人さん。
結婚相手との間に入ってくれますが、じゃあ、その相手に問題があった場合、
全て責任を追う必要があるのかと言えば、そうじゃないですよね?
貴方の今回の仲介業者さんは、決してよい仕事をしたとは言えないでしょう。
なぜなら、すでに、貴方との信頼関係は崩れておりますので…。
また、その仲介業者さんは「貴方側に立つべき相手」ですから、
仲介業者さんの信頼度を重要視しなかった(物件優先、ブランド優先…など)
ことにも、原因はあるかと思われます。
(今回の場合、間に入って、積極的に対応される仲介業者さんもいらっしゃいま
すし、そういう仲介業者さんを探すことこそ、大切だと思います。
「うちは土地の専門家じゃないけど、知り合いに相談して調べてみますね!」
と言って、動いてくださる業者さんも、あるでしょう)
なお、仲介物件で問題が発生した場合、
売主ではなく、仲介業者さんを責めるように問いただすと、
おそらく、その仲介業者さんは、法律的な責任の範囲内で対応し、
自らを正当化することになると思います。
しかし、「きちんとした仲介の仕事」、つまり、売主を問いただすために
動いてもらうように要求すれば(=「一緒にお願いします」というような感じで、
お願いすれば)、色々と行動をおこしてくれることもあると思います。
今回の場合、裁判で責任を取らせるということは大変だと思われますが、
反面、協力の申し出に対しての応対が悪かったようですので、
その点について謝罪などを希望されているのであれば、
まず、改善要求として、
●担当者ではなく、本部に対して、
書面にて、貴方が感じた問題点を申し入れてみる
というのも、方法の一つかと思われます。
(わんえるで~おー・前野)
■□相談者より
ご意見、ありがとうございます。私たちとしても、当初は、
ご協力をお願いしたいという立場でお願いしてきました。
大手の業者で、関係の不動産販売、デベロッパー部門もあるので、
関係部署に地耐力や構造の観点からみた判断なり法的判断ということで
専門的な意見を求めました。
ところが、優先順位が低いと言われ、
結局は明確な意見を聞かせてもらえませんでした。
もちろん、そこには、明確な判断を下すリスクを慮る配慮があったと思います。
目に見える形での責任を取らずとも、何らかの謝罪は欲しいところですが、
それすらも無いという状況です。
たまたま、少し前に本部からのアンケートが送られてきたので、
状況を訴えましたが、なにも回答はありません。
テレビCMなどは良く作っていますが、その程度の会社と思います。
自分の身は自分で守るしかないですね。

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