店舗物件における外壁の原状回復について
相談内容 店舗物件における外壁の原状回復について
東京・50代男性
店舗用物件を賃借して薬局を営業していましたが、
このたび閉店して退去することとなりました。
その際、ビル外壁に設置した張り出しテントを撤去したのですが、
外壁タイルにボルト穴が多数残ってしまいました。
内装の原状回復については大家さんと合意しましたが、
外壁タイルは思いのほか補修費用が高額で、
本当にこちらが全額負担すべきものなのか、
疑問に思っております(15~20万円程度の見積りが出ています)。
テントを設置するにあたっては、特に契約書面には明文化されておらず、
退去時には原状回復するということが暗黙の了解であったように思います。
もちろん、無断で工事したわけではなく、上記のような事情で
大家さんと合意していたと理解しています。
知り合いの不動産屋は
「店舗用物件に看板などは不可欠だから、普通は外壁ボルト穴まで
完全原状回復を求める例はほとんどない」
と言っています。
しかし、やはり、大家さんの求めに応じる必要があるのでしょうか?
□■アドバイス:1
おはようございます。
原状回復は、契約時の合意にしたがって行うことが基本ですが、
外壁に関する合意が具体的ではなかったようですね。
この場合、次の借主がその後も継続的に張り出しテントなどの設置を
同じ場所にするのであれば、お知り合いの不動産屋さんのお話も妥当でしょう。
けれども、テントの設置は「借主の希望」であり、その建物に継続的に必要な
付属物とは考えられませんから、ボルト穴跡の補修は原状回復の範囲に
含むものと考えられます。
もっとも、過去の合意が具体的でなかった場合、
現在の合意で解決することができますから、貸主、借主でよく話し合って、
補修する、補修しない、補修する場合の費用は折半するなど、
話し合ってみてください。
(北杜宅建センター・萩原さん)
■□相談者より
ご回答ありがとうございます。
「この場合、次の借主がその後も継続的に張り出しテントなどの設置を同じ場所
にするのであれば、お知り合いの不動産屋さんのお話も妥当でしょう」
ということがポイントで、交渉の余地がありそうですね。
ただ、
「ボルト穴跡の補修は原状回復の範囲に含むものと考えられます」
ということは、例えば、少額訴訟などで争った場合、
基本的には「負け」となる可能性が大…と考えた方がいいのでしょうか?
客観的に見て、「折半」で合意すれば上々と思うべきでしょうか?
すいません、追加質問のような形になってしまいましたが、
すでに何度か話し合いを持ったのですが、今のところ、全くの平行線です。
どの辺りの「落としどころ」で妥協すべきなのかが、
可能でしたら、アドバイスいただければ幸いです。
□■アドバイス:2
裁判で争った場合の結果については、裁判の場合は、
契約時やその後の具体的な経過などによって、
また、裁判官によっても、微妙に結果が変りますので、分かりません。
私見ですが、
●貴殿の店舗への固有、特有のテントの設置であり、
次のテナントはその設置がないというのであれば、
貴殿の負担で原状回復することとなる
と、考えられます。
このような争いの場合、費用負担の出費が敷金からなのか否かで変ります。
つまり、大家さんが預かっている敷金などから修繕費用を差し引くのか、
貴殿が新たに出費するのか、どちらなのか…ということです。
大家さんが敷金から差し引くのであれば、貴殿は敷金の返還を求めることになり、
逆の場合は、大家さんが貴殿に支払いを求めることになります。
簡単に言えば、求める側が不利ということでしょう。
原状回復の具体的な合意が不充分なケースでしょうから、
私見ですが、折半で解決できれば良いと思います。
(北杜宅建センター・萩原さん)
■□相談者より
ご返信ありがとうございます。
私のケースは大家さんに敷金の返還を求めるケースで、
その際の原状回復費用の精算額でもめています。
そのため、訴訟などになった場合、
こちらから敷金返還の訴えをおこすことになるので、
面倒なのは自分…ということになるわけですね。
とするなら、やはり折半くらいで手を打つ方が利口なのですね。
やや甘く考えていましたので、アドバイス大変参考になりました。
ありがとうございます。

コメント