賃貸住宅の入居前解約
■□相談内容
賃貸マンションの契約をしましたが、不都合が見つかったため、
入居前に解約することとしました。
不動産屋側は、前払い家賃のほかに
違約金としてもう1か月分払うように言います。
確かに、所定の予告期間がないときは
違約金を支払うという条項は契約書にありますが、
入居前のことであり、納得できません。
しかもこの「不都合」、室外機を置けないので(?)
リビングルームにエアコンを取り付けられないということであり、
不動産側の説明不足も大いにあると思われます。
このような場合でも、やはり違約金を支払わねばならないのでしょうか?
□■アドバイス:1
もう少し詳しい情報を戴けるとうれしいです。
1.契約した年月日は?
2.契約開始の年月日は?
3.契約上、解約の予告期間の定めは?
4.解約を申し出た年月日は?
5.支払済前家賃はいつの分まで?
> このような場合でも、やはり違約金を支払わねばならないのでしょうか?
現場を見ていないのでなんとも言えません。
業者の説明不足と取れるケースも有れば、
確認をしなかったあなたが悪いというケースもあるでしょう。
(集住企画・中村孝司さん)
■□相談者より
ありがとうございます。
1.契約した年月日は、2003年8月11日。
2.契約開始の年月日は、同9月1日。
3.契約上、解約の予告期間の定めは、(特約として)1ヶ月以上前。
4.解約を申し出た年月日は、9月4日。
5.支払済前家賃は、敷金4ヶ月分の他、契約時に1ヶ月分(手付け金?)、
解約時に違約金として1ヶ月分(当地では礼金はありません)。
> 現場を見ていないのでなんとも言えません。
3LDKを改装した2LDKで、入ってすぐリビングルーム、
玄関から見て右の壁に窓が2つ、奥の壁に窓が1つ。
しかし外にはベランダがなく、室外機は置けない
(吊り下げ用のフレーム等もない)。
左手に部屋が2つあり、その外がベランダになっているが、
その部屋にエアコンをつけてもリビングまで冷房するのは難しい
(距離が遠く、入り口も狭いので十分に冷風が行き届きそうにない)。
私なりに考えたのは、契約時の重要事項説明が不十分で
契約が無効ではないか、ということと、契約が既に発効しているとしても、
入居していない(荷物ひとつも持ち込んでいない)状況であれば、
1ヶ月分の違約金は取りすぎではないか
(契約上そうなっていても、それを減額してもらう余地があるのではないか)、
という2点です。いかがでしょう?
□■アドバイス:2
よく解りません。
手付金は契約金に充当するものです。
違約金を契約時に支払うとは思えません。
入居しようがしまいが契約は成立していますので、中途解約になります。
解約予告が1ヶ月という事ですので、
10月4日までの賃料等を負担する義務があります。
それを負担した上で、更に違約金を支払うという契約にはなっていないと思います。
> その部屋にエアコンをつけてもリビングまで冷房するのは難しい。
全室にエアコンが取り付けられるものと思いこんでいたので有れば、
あなたの過失のようですね。
そのような状況でエアコン取付不可というものはごく一般的にありますし、
その状況でエアコン取付が出来ないことを特別に告げなかった業者は
過失があるとは思えません。
ウィンドファンの話しも出ていましたが、
マルチタイプの取付も相談にのってくれたかも知れません。
> 契約時の重要事項説明が不十分で契約が無効ではないか
仮に重要事項説明に不備があったとしても、
契約自体が無効になると言うことはありません。
契約の当事者は貸主とあなたであり、
重要事項説明義務のある不動産業者は契約の当事者ではありません。
また、違約金が何を指すかにも寄りますが、
10月4日分までの賃料のことで有れば、入居の有無は関係ありません。
いわば、次の方の募集期間とでも思ってください。
(集住企画・中村孝司さん)
□■アドバイス:3
賃貸契約の場合、鍵の引渡しをもって契約が成立します。
どの様な説明を受け契約されたのか、よく内容を確認してください。
勿論、契約までの間に物件確認をされたと思いますが、
真相違しているのであれば値引き交渉もできるでしょうが…。
(森田住販・森田喜久雄さん)
■□相談者より
ありがとうございます。
> *賃貸契約の場合、鍵の引渡しをもって契約が成立します。
契約書の「契約期間」とは無関係に…でしょうか?
私のケース(重要事項説明の成否とは別に)契約が成立していないのであれば、
違約金支払いの義務も当然ないことになるでしょうか?
契約前の説明時には、先方からエアコンのことなど説明もなく、
こちらからも特に聞いたり気にしたりもなかったのですが。
つまり、エアコンについては特にやり取りはなかったのです。
(部屋選びの経験が少なく、十分話を聞かなかったのは事実です)
情報が十分ではないと思いますが、
森田さんの率直なご意見・ご感想をお聞かせください。
□■アドバイス:4
> 契約が成立していないのであれば、
双方が契約書に捺印した時点で契約は成立し、
賃料等の支払いと鍵の引渡しにより契約はすでに実行されています。
入居している いないは関係ありません。
ですから解約を申し出た時点から解約予告の期間
(普通は一ヶ月が多いと思います)は賃料が発生します。
すべては契約書に基づいて処理されるものと思います。
重要事項説明書も大事ですが現況を確認しなかった責任もあると思います。
物件自体は気に入って契約したのでしょうから
他の部屋でエアコンは付いていないのか確認してみたらいかがでしょうか?
窓用エアコンを設置する方法も考えられます。
(ツナシマ商事・石原嘉隆さん)
■□相談者より
中村さま、森田さま、石原さま、どうもありがとうございました。
だいたいのところは理解できました。
もう少し考えて、場合によっては宅建協会なりに相談してみます。
□■アドバイス:5
建物賃貸借規約は要物契約ではなく諾成契約です。
貸します-借ります という当事者双方の意思表示が有れば契約は成立します。
契約の条件としての期間や物件引渡しの有無は契約成立の要件ではありません。
極端な話し、来年から借りるという契約を今日締結し、
鍵も来年渡すという状況でも契約は成立しています。
(集住企画・中村孝司さん)
■□相談者より
丁寧なお返事、ありがとうございます。
細かい点も含め、これでほとんど疑問は解けました。
Posted on 8月 12, 2005 ●借りる→物件解約 | Permalink | コメント (0) | トラックバック
