■□相談内容
土地の実測売買契約で、公簿と実測の差について
売主は地積更正登記はしないと言っています。
確かに契約書上、するともしないとも書いていません。
通常の不動産商取引慣習では、どうなのでしょうか?
また、公簿と実測の差があるまま購入し、
後日不都合なことが起こらないのでしょうか?
仲介屋は、境界をきちんと明示するのでだいじょうぶといってます。
お知恵をかしてください。お願いします。
□■アドバイス:1
はじめまして。公簿による売買ということになりますね。
何故売主が嫌がるのかと言うと、実測と公簿が違う場合に
地積更正しようとすると、測量の手間よりも、
土地が隣接する地権者の同意を得るのが大変だからです。
書類としては、一般に境界確認書というものです。
これが地積更正に求められる登記の際に必要な添付書類の一つになります。
境界を接する地権者が4人ならば4名の、そして一つの土地に
5人の共有者が居ればその全員から記名捺印をもらわなければなりません。
そうすると、中にはお年寄りがいて、話を理解してもらえなくて、
土地を取られるのではと勘違いしたり、共有者が多い土地だと、
実際はそこに住んでなく遠方や外国に居たりして、
中々確認が取れなかったりすることもあります。
そんなわけで、下手をすると全員の実印を押してもらうのに、
1年という時間がかかったりすることもあります。
そのようなわけで、不動産業者が一番面倒臭がる作業です。
相談の土地には、実測図面は有りませんか。
先ず売主に実測図面と境界確認書を見せてもらいましょう。
実測図には実測面積が記載されているので、
登記簿上の面積とどれだけ違うか確認しましょう。
ぴったり一致する事は測量誤差の関係上無理です。
誤差範囲は市街地ならば
公簿40平米の土地で0.48平米までです。
次に境界確認書に隣接する地権者全員の実印が押してあるのか確認しましょう。
先程の誤差が範囲内で、実測図と境界確認書両方に
全員の地権者の記名捺印があれば、
権利上は問題のない土地であると考えて良いでしょう。
それよりも、今後の建替えに関係して、セットバックが必要なのか、
再建築できるのか、そちらを確認したほうが良いと思います。
(サンブリヂリアルエステート・中川さん)
■□相談者より
ご回答本当にありがとうございます。以下が仲介者が回答した内容です
「隣接地の方と境界を確認の上、立会い印を取得します。
今回きちんとした測量を行って引渡しますので、建替え時や売買の面積は
測量面積が売買対象面積になります。よって、手交される測量図が、
実測の地積を証明するものとなります。」
ここにいう立会い印は中川様がいう、記名捺印と同じ効力があるのでしょうか?
よろしくおねがいします
□■アドバイス:2
長野県の涌井と申します。
実測売買で地積更正をしない事はあまり考えられません。
中川さんの言っているように、公簿売買ではないのですか?
実測や境界の明示は誰がして、実測図は誰が作成するのですか?
土地家屋調査士の先生が実測するのですか?
それとも、過去に分筆されていて実測図が法務局(登記所)に有ったのですか。
そして、それに基づいて隣接地権者立会いで境界杭を入れると言う事ですか?
又、赤線青線に接していたり、敷地内に無いのですか?
さらに、実測を入れるには、公道に接している場合は行政との立会いも必要です
が、その点はどうなっていますか?
地積更正しない理由を業者は何と言っていますか?
不安なら公簿売買にしたら如何でしょうか?
逆に質問が多くなってしまって申し訳ありません。
(高原開発・涌井さん)
■□相談者より
さっそくのお返事大変たすかります
> 中川さんの言っているように、公簿売買ではないのですか?
すみませんでした、契約書上は、公簿売買であるが、実測後差異があれば
坪単価で実費精算するとなっております
> 実測や境界の明示は誰がして、実測図は誰が作成するのですか?
売主が依頼した土地家屋調査士さんです
隣接者の確認と公道に面しているので、市役所へもいくと言ってました
隣地者との関係は良好で、印はもらえるようです
> 地積更正しない理由を業者は何と言っていますか?
公簿売買であるからです
ただし、1平米を超える増減があった場合は実測清算する旨が明記されており、
今回は約2平米増加しました。よって買主の私は追加金額を払います が、
その際、表題部の登記をきれいにしてほしいと思って、
地積更正登記の請求をしたのです。
> 不安なら公簿売買にしたら如何でしょうか?
実測清算する公簿売買というような形に契約書はなっていますが、
何か矛盾するような気がします。
こういうケースも一般の不動産取引(慣習その他)ではあるのでしょうか?
私は更正登記に強くこだわってはいませんが、極端な話、更正登記しなくても、
購入後、悪い影響はないのでしょうか?
> 逆に質問が多くなってしまって申し訳ありません。
いいえ、こちらこそお世話になります。感謝しております。
契約当初のいきさつは、昭和42年に所有権移転がなされた後、
ずっと同じ人が現在まで所有しており、正確な図面が現在、ないようです。
それで、契約書上も、売主の責任で測量し、境界を明示し、
差異があれば実費精算となったわけです。
読みにくい書き方ですみません。以上どうぞよろしくお願いします。
□■アドバイス:3
涌井です。そうですか。
でも、公簿売買ならば実測精算をしないのが通常で、
実測精算すると言う事は、実質的な実測売買ですよね。
貴方の言う通り、矛盾しています。
公簿売買は実測精算をやらないで、公簿面積による売買。
実測売買は実測し、公簿との差が有った場合には、地積更正を行い、
登記簿の表題部の地積を変更して、その更正後の面積により売買するか、
若しくは、後日地積更正を行い精算するのが一般的です。
尚、実測売買に於いて契約書に、売主は地積更正をする事とは
明記してないのが一般的です。しかし土地には隣地があり
中川さんの言う通り、隣地の地権者に立会い確認をして頂き、
地積を更正しなければ正確な実測とは言えません。
公簿売買で、後日実測し精算する契約は聞いた事がありません。
貴方が疑問に思うのと同様に、私にも理解できません。
投稿の内容からの判断ですが、公簿で取り合えず契約して、
実測精算をしますと言うのなら、それは、実質的にあくまで実測売買だと思います。
そして、要求があれば地積更正をしなければいけないと思います。
その業者は、多分経験が浅いのかも知れませんね。
売主や買主にきちんと説明できなかったのでしょう。
売主の言い分を聞きすぎてしまったと言う感じがします。
貴方が絶対に地積更正をやってくれと要求すれば、どうするつもりなのですかね。
契約書自体が矛盾した内容だと思います。
その業者は、何と言う契約をしてしまったのでしょう。
実測精算などしなければ良かったのにね。
その業者が気の毒に思えてきます。
業者として、もっと良く考えて契約書を作成しなければいけないですよね。
問題はあります。唯の実測は実印なしで可能です。
地積更正には、委任状や、境界確認書、実印、印鑑証明が必要です。
当然登記費用も必要です。
また、貴方が実測で売る時には地積更正をする必要が有ります。
(買主が必要無いと言ってくれれば別です)
さて、実際には貴方が納得するかどうかが大事な点だと思います。
貴方が納得して譲れば業者はほっとする。
貴方が、強行に地積更正を要求すれば業者は慌てる。
と言う事でしょう。
でも、そんな業者だと何で地積更正が必要かって言う事自体、
理解出来ないかもしれませんね。何で地積更正が必要かを、
土地家屋調査士や司法書士等の専門家に確認するように、
業者に助言したら如何でしょうか。
(高原開発・涌井さん)
□■アドバイス4
皆さんが詳細かつ適切なアドバイスをされていらっしゃるようですので、
補足を少し・・・
>売主が依頼した土地家屋調査士さんです
>隣接者の確認と公道に面しているので、市役所へもいくと言ってました
>隣地者との関係は良好で、印はもらえるようです
(1)隣地の方から印がもらえるようですので、
この観点からは更正登記の障害は少ないように思います。
(2)公道がからんでいるようですが、この辺が少々臭いですね。
(3※推測)
(1)(2)の事象と、更正登記をしない旨の告知をされている
状況から推測すると、公道と対象地の間の官民査定が未了なのでは
無いでしょうか?
又、公道の所有者は・・・
a「市区町村」でしょうか?
b「都道府県」でしょうか?
c「○○省」なのでしょうか?
万一官民査定が終ってないとなると、abcの順番で手続に要する
費用が高額になり、かつ時間がかかります。
その辺が真の理由のような気がします。
☆アドバイス
公道との官民査定が済んでいるのか? 未了なのか? を、
まず聞いてみては如何ですか? その回答次第で作戦が変ってくると考えます。
(藤原浩行さん)
□■アドバイス5
連休のため返事が遅れました。誠にすみません。
その間に様々な意見が出されましたね。
それに対する相談者さんの回答を見ていると、
これは実測売買しかないかなと思います。
その理由として、当事者同士が実測面積より2平米多いことが分かっており、
売主が実測精算に拘っているからです。穿った見方をすれば、
涌井氏のおっしゃることから判断するに、売主に対する業者の説明が誤解を生み、
実測精算しても登記はしなくて、売却額と登記費用の節約になると思わせた結果、
イレギュラーな契約となったと思います。
実測精算するなら、その分を地積更正の登記費用に充てるよう、
交渉すべきだと思います。その際隣接地権者から捺印はもらえても、
印鑑証明を買主と交換するのを拒絶されることがあります。
この場合、法務局に担当測量士の顔が効けば、
登記官が現地に赴き職権ということで、地積更正も可能です。
もし道路と民地の境界を決める官民査定が終わっていなければ、それは、
官民査定を先に済まさなければ、地積更正は出来なかったはずです。
今解決しておくか、売却時に解決しておくか、それは東京太郎さんの判断です。
官民査定は売買後も出来ますので、契約書又は、別紙にて覚書を交わすなりして、
売主が履行するような手段を講じましょう。
(サンブリヂリアルエステート・中川さん)
■□相談者より
皆様、私のために親身なご回答ありがとうございました。
感謝しております。勉強になりました。結論からいいますと、
今回は清算はしますが、公簿売買のつもりで、地積更正は
強くは要求しないでおこうかなと思っております。
(決めたわけではありませんが)
最初からその土地の現状を買うつもりでしたし、気にいってる為です。
ただし、下記の質問のご回答を待って決めたいと思っております。
勝手な相談ですが、よろしくお願いします。
何回もすみませんが、最後にひとつ教えていただければ幸いです。
●不動産取引では多くの方が公簿売買をされているかと思いますが、
私の場合は実測したために差異がわかりましたが、公簿売買にて
普通に土地を購入し、実測しない場合ケースの場合(結構あると思いますが)
特に、問題ないのでしょうか?
今回は境界標と隣地者の認印はもらえるので、公簿のままで問題なければ、
少なくとも隣地者とのトラブルはなさそうなので
ずっとこのままでもいいかなと、思っています。
あと、官民査定が終わってるかどうかは、私が土地家屋調査士さんに
説明を受ける際に、お聞きすればよろしいのでしょうか?
●その他、調査士さんに必ずお聞きしておいたほうがよいことがありましたら、
アドバイスお願いいたします。
長々すみません。失礼したしました。
□■アドバイス6
> 今回は清算はしますが、公簿売買のつもりで、地積更正は
> 強くは要求しないでおこうかなと思っております。
今回妥協して公簿売買のまま取引を完結させたとしても、
お住いになる上において、何かの障害になる可能性は少ないと思います。
問題は、何らかのご事情で将来再度売りに出すケースです。
その時点において、今回の問題の根本は何ら解決されていませんので、
相談者さんに対する買主から要求された場合、どれだけ費用がかかろうが、
基本的には自腹で対応せざるを得ない状況となり得ます。
今回のお取引は公簿売買でも大きな問題は無いと思います。
問題があるとすれば、再売買する際、
同じ事を次の買主さんから要求された場合だと思います。
勿論、その際現れるであろう買主さんが何も言わなければ、
何も心配する事は無くなりますが・・・
> あと、官民査定が終わってるかどうかは、私が土地家屋調査士さんに
> 説明を受ける際に、お聞きすればよろしいのでしょうか?
ちなみに官民査定が終っているかどうか? は、役所に行けばご自身でも簡単に
調べる事が出来ますが、調査士さんにお会いする際の質問でも良いと思います。
又、万一未了の場合、それを自腹で行うとするとどの位の費用がかかるものか?
参考までに質問されては如何でしょうか?
(藤原浩行さん)
□■アドバイス7
涌井です。公簿売買を行う事は良くあります。
特に、工場用地等の大型物件。農地、山林等です。
これらは、坪単価が宅地と比較して安いですし、
大抵の場合は伸びる場合が多いので、買主が地積更正を望まないのです。
宅地の場合ですと、国調済の場合、分筆直後の土地の場合、
平坦な団地内で境界杭がコンクリート杭でしっかりしている場合は、
公簿売買で基本的に問題は無いと思います。
それ以外の宅地の場合ですが、境界の立会いをしている場合は、
現実に使用する上での問題は無いと思います。
但し、行政との立会い(官民査定)が終了していない場合は、
私の経験上からいいますと、大抵の場合は、10センチ~30センチ程、境界を
押し込まれる(面積が減少する)場合が多いので、注意が必要です。
官民査定が終わっているかどうかの確認は、
実測精算する前に業者に確認すべきです。
それと藤原さんの仰るとおり、貴方が実測売買する時には
地積更正する必要が生じる可能性が高いと思います。
> ○その他、調査士さんに必ずお聞きしておいたほうがよいことがありましたら、
> アドバイスお願いいたします。
調査士さんが実測する場合は、基本的に官民査定を行わなければいけないはずです。
もし官民査定をしないで実測図を作成したとしたら、その理由を確認して下さい。
調査士さんが実測をして公簿と違った場合は
地積更正登記をする必要があるはずです。
地積更正を何故やらなかったのか、その理由を確認しておいて下さい。
登記費用を払えば、地積更正登記ができるので有れば、
貴方が登記費用を負担してでも、地積更正登記をしておくべきだと思います。
今、私が思いつくのは以上です。
(高原開発・涌井さん)
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