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▼ 期間内解約と原状回復について
▼ 夜逃げされた部屋の中味について
▼ 敷金について
▼ 敷金精算について
▼ 4年前の敷金返還訴訟
▼ 原状回復、家主の負担の範囲
▼ 自宅の貸し出し
▼ 居抜き店舗の現状回復について
▼ 敷金の100%償却とは?

期間内解約と原状回復について


相談内容 期間内解約と原状回復について

高知・30代女性
当方は2階部分を飲食店に貸していたのですが、
9/8に解約の申入れを受けました。
契約書には、期間内解約に関して、
   ●3ヶ月分の賃料額を支払うことにより、
    即時本契約を解約することができる
  とあるのですが、その場合は、
   ●9/1~7までの日割り家賃と3ヶ月の賃料
   ●9/7までの日割り家賃と、
    8日から明渡しまでの家賃と、3ヶ月分の家賃
  の、どちらを請求するべきでしょうか? 

また、現在の建物(4階建て)を建設する際に、
2階部分はワンフロアーになっており、借主と当方は隣接しています。
そして、
   ●借主の設計で当方が施工し、費用に関しては借主負担
  という形になっていました。
  
この場合の「原状回復」は、
どのような状態をもって原状とするのが良いものなのでしょうか?

つたない文章で、わかりにくいとは思いますが、よろしくお願いいたします。


□■アドバイス:1

私見ですが、通常9/8に解約の申し込みがあった場合は、12/7に明渡しで、
それまでは家賃が頂けるということになるのですが…。
即刻明渡し退去の場合は、9/8までの日割り家賃+3ヶ月分の家賃を
請求するということで宜しいかと思います。

原状回復につきましては、事業用貸借契約契約の場合は、
契約時の約束に従うべきでしょう。
造作買取はどうなっているのか、保証金や権利金等はどうなっているのか、
明渡し時の原状回復はどうなっているのか、契約書の内容を良くご確認下さい。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

早速のご回答ありがとうございました。
再度確認なのですが、12/7までの家賃+3ヶ月分の請求でよろしいでしょうか?
契約書によると造作等は借主負担になっていました。

二階部分の工事によって別の階に新しく亀裂等が発生した場合のために、
工事前に調査する機関があると聞いたのですが、
調査費用はどちらもちになるのでしょうか?
また、そのような調査は、こちらから言わなくても
基本として組み込まれているものなのでしょうか?

幾分素人なもので、お手数掛けますが、よろしくお願いします。


□■アドバイス:2

12/7までの家賃+3ヶ月分というのは違います。
9/8日までの日割り+3ヶ月の家賃です。
12/7に退去したとしても、これは変りません。
つまり、退去の3ヶ月までに退去の申し入れをするということですから、
12/7の退去であれば、違約金は取れません。

造作等は借主負担の契約とのことですが、退去する時に重要なのは、
造作を作るときの負担ではなくて、買取請求権はどのようになっているか…です。
通常は、借主は造作買取請求権を放棄すると規定されていると思いますが、
いかがですか?
  
契約内容によってはスケルトン返しとなっている場合もあるかと思います。
契約書に明記の無い場合は、原状回復の内容については、
賃借人との交渉によって決めるべきかと思います。

なお、調査云々に関しましては、仰っている内容がよく理解できないのですが、
事業用賃貸物件につきましては、契約書に従うということになると思います。
契約書に明記の無い場合は、基本的に賃借人との交渉によって
決めていくべきだと思います。

貴方はご自分で素人と仰っていますが、「不動産賃貸業」という、
立派な事業者であることをご認識下さい。
決して素人ではありませんし、素人と言ってはなりませんし、
素人であってはいけません。
そして、賃貸業を行う場合は、予想できる全ての事態に備えて
契約書を締結しなければなりません。
退去時になってあわてて色々と調べたり、交渉するのは、
賃貸事業者としては、不手際と言わざるを得ません。
賃貸事業者として、再度よく契約書の内容をご確認していただき、
賃借人と交渉すべきだと思います。

もし、万が一交渉が難航される場合は、
弁護士等の専門家にご相談されることをお薦め致します。

(高原開発・涌井さん)


■□相談者より

アドバイスありがとうございました。
今回を機に、きちんと勉強しようと再認識いたしました。
素早い対応に感謝いたします。本当にありがとうございました。



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Posted on 11月 19, 2008 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック


夜逃げされた部屋の中味について

相談内容 夜逃げされた部屋の中味について

奈良・40代男性
賃借人が相当期間賃貸料を滞納し、このたび夜逃げをしました。
くだらない家具などを置いていってしまったのですが、
これらを捨ててしまってよろしいのでしょうか?
もし、捨ててしまってはいけない場合は、どのようにすれば良いのでしょうか?
よろしくお願いします。


□■アドバイス

私見ですが、持ち主の同意無しに、他人の持ち物を処分することはできません。
本人と、どうしても連絡が取れない場合は、家族、または連帯保証人に連絡し、
その家族、または連帯保証人に処分していただくべだと思います。

絶対に貴方が自分の手で処分することは避けるべきだと思います。
契約時に、
   ●相当期間経過後は、大家の所有物となり処分しても良い旨の
    同意書や特約条項を締結し、賃借人本人の署名捺印を貰ってある
のであれば、処分しても良いかも知れません。
但し、家具等が賃借人本人の所有物ではなく、第三者から借りている品物
であることも考えられますので、注意することは必要でしょう。

貴方がどんなにくだらないものだと思っても、持ち主は貴方ではありません。
後で持ち主本人が、
  「大事な物を勝手に捨てられたので、弁償しろ」
  「実は、大変高価な品物が入っていたが、貴方が盗んだのではないか?」
など、インネン(?)のようなことを言われて揉めることも考えられます。

また、他の場所に移動して保管する場合でも、貴方ご本人がやることは
避けるべきです。必ず家族か連帯保証人にお願いすべきです。
この家族や連帯保証人への連絡は、必ず内容証明で行うべきだと思います。
そして、その内容証明には、賃借人本人に連絡して欲しいということを記載し、
期限を設けて、もし返答が無かったり、処分を行わない場合は、
荷物は貴方の所有物となり、処分することに同意したとみなし、
さらに、一切の苦情は言わないことを承諾したとみなすと記載しておくべきだと思います。
そして、その期限経過後には、貴方の方で処分する旨を記載しておくべきでしょう。

さて、以上は万が一のことを想定した対処の一例のようなものです。
私個人も賃貸物件を持っていて、過去に何度か逃げられていますが、
実際には、連帯保証人がどうしても来れない場合は、
連帯保証人の承諾を得て処分したり、賃借人の友人や関係者を探し出して、
来ていただいて処分したりしています。これは、賃借人本人の人柄や
性格にもよりますので、賃借人がどの様な人物かを適切に判断して、
臨機応変に対応していくしかないと思います。言葉は悪いのですが、
ちょっとヤバイと思うのであれば、細心の注意を払って対応をすべきでしょう。

この次からは、この様な事態を事前に想定して、契約時には同意書を締結しておくべきでしょう。
また、現在入居中の他の賃借人からも、なるべく早く同意書を貰っておくべきだと思います。
(高原開発・涌井さん)



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Posted on 7月 17, 2008 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック


敷金について

相談内容 

福岡・40代男性
敷金の精算について地域によっても異なる様ですし、
最近は自然損耗に関しては貸主負担などといわれます。

中古住宅の借家の場合、中古だからそれなりの内装で充分と考える入居者と、
中古でも内装は新品同様のきれいな家に入りたいと考える入居者がいます。
もし貸主と借主が前者を望む場合と、貸主と借主が後者を望む場合では、
敷金の精算額(敷引き)に差が発生して当然ではないでしょうか?

入居時に中古住宅でも、内装は新品同様のきれいな家に入りたいと主張して
入居し、退去時は、中古住宅なので、このままの状態で
次の人を入居させれば良いから敷金は返してください…
では平等な契約とは感じませんが、いかがでしょう?

私は、自分が大切にしていた家を、きれいな借家として
使用していただきたいので、敷引き○ヶ月とはっきり表示して
契約しているのですが、何故、入居前に敷引き○ヶ月に納得して入居して、
退去時に返してくれ…が正しいのでしょうか?

契約条件に納得がいかないならば、入居しなければ良いのではないでしょうか?
現在住宅は他にも沢山あるのですから。
何故、契約を守らないことが正しいのでしょうか?




□■アドバイス:1

関西独特と思われていた「敷引金制度」は、福岡にもあるのですね。

さて、言われていることは、心情的にはよく分かります。
ただし法律から言うと、「敷引金」は「原状回復費用」とすると、
それは「賃料の二重取り」として、返還しなければならなくなります。

そこで「敷引金」は
   1.期間途中の解約を認めるための賃料補填費用
   2.貸主の希望賃料を下げていることによる補填費用
   3.自動更新による、更新手数料を免除するための費用
と言うような重要事項説明を行い、敷引きを行ってきた訳です。

しかし、上記のような説明で納得の上行った契約の敷引金も、
今般消費者契約法10条により、無効との判決が下されました
  (平成17年7月14日、神戸地方裁判所にて。
   平成16年(レ)第109号保証金返還訴訟事件。
   原審:神戸簡易裁判所平成16年(ハ)第10756号)

従って、賃借人から返還請求が出た場合、
不本意であっても感情的にならず、
穏便に和解するのが良いのではないでしょうか。

 (マック住研・清水さん)




■□相談者より

清水様、ご回答ありがとうございました。感謝いたします。

今回の裁判事例には以下の不備があったようですが、
「(▼)」の部分を全てクリアしていてもだめなのでしょうか?

  京都地判平16・3・16は次の通り判示しました。
   判決(一部)
    これに対し、賃貸人は将来の自然損耗等による原状回復費用を
    予想することは可能であるから、
    (▼賃貸人は予想して○○万円とした)
    これを賃料に含めて賃料額を決定し、
    (▼入居月数が決定されず月数で割れなかった)
    あるいは賃貸借契約締結時に賃貸期間に応じて
    定額の原状回復費用を定め、
    (▼賃貸借契約締結時に賃貸期間2年で
     ○○万の定額の原状回復費用を定めた)
    その負担を契約条件とすることは可能であり、
    (▼その負担を契約条件とした)
    また、このような方法を取ることによって、
    賃借人は、原状回復費用の高い安いを賃貸借契約を締結する
    かどうかの判断材料とすることができる。
    (▼原状回復費用の高い安いを、
    賃貸借契約を締結するかどうかの判断材料として納得し契約した)




□■アドバイス:2

平成17年7月14日、神戸地方裁判所の判決によると、
  「(前略)関西地区における不動産賃貸借において敷引特約が付されることが慣
   行となっていることからしても、賃借人の努力によって敷引特約を排除するこ
   とは困難であり、賃貸事業者が消費者である賃借人に敷引特約を一方的に押し
   付けている状況にあるといっても過言ではない。以上で検討したところを総合
   考慮すると、本件敷引特約は、審議則に違反して賃借人の利益を一方的に害す
   るものと認められる。(後略)」
として、消費者契約法10条により無効とされています。

判決内容を読んでいると、賃貸事業者は常に敷引特約の入っている契約書を
用いて契約を行っており、それが一方的に押し付けている状況にある
というような判決文になっているように読み取りました。

従って、あなたが言われている▼の部分を印刷ではなく、
契約書の特約欄に手書きで書き加え、賃貸人・賃借人が夫々署名・捺印を行う
と言うような契約をすれば、かなり防げるのではないかという気がします。

ただし、それで必ず防げるのかと言うことについては、
弁護士等の法律家にご相談いただくこととなります。
もっとも、弁護士等でも意見の分かれることとなると思われますが…。

 (マック住研・清水さん)




■□相談者より

賃貸事業者は、常に敷引特約の入っている契約書を用いて
契約を行っているときに問題となるようですね。

修理費用を家賃に入れれば問題はないのでしょうが、
入居期間が定まらないので、家賃に入れられません。
そこで敷引特約となるのですが、
多くの借主貸主が疑問を感じていますので、
契約の模範例があれば助かるのですが…。

どうもありがとうございました。




□■アドバイス:3

  >契約の模範例があれば助かるのですが…。
 当社の賃貸借契約書の「解約引」に関しての記述は、
  「甲は契約期間が満了した日(以下「契約終了日」という)
   より1ヶ月以内に頭書敷金より○○万円を差引き、
   残額を乙に返還するものとする」となってます。

 ただし、重要事項説明書には、
  「敷引(解約引)金は、次のものを補填するための合計費用です」
 として、7月28日付けのコメントに書いている3項目を説明しています。

 これを行った上で、契約書の署名欄に、
  「本契約書全文通読の上、署名捺印したことに相違ありません」
 と賃借人の自署で頂くことにより、かなり回避できると思われます。

 これ以上は弁護士さんにご相談ください。

 (マック住研・清水さん)



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Posted on 3月 5, 2007 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック


敷金精算について

相談内容 

東京都の不動産事業者です。
トラブル事例等々が細かく載っていたので、大変勉強になりました。

私の業務は賃貸が主体なので、一度ご入居された
お客様とは長いお付き合いになります。
東京都条例ができたとはいえ、いまだに揉めるのが敷金精算です。
  
「敷金精算時に揉めるのは嫌だから…」という理由で、
「敷金1ヶ月分償却をうたってくれ」という家主様が増えてきているのですが、
現状回復費用として敷金1ヶ月分償却というのは、
契約書にうたってあれば有効なんですよね?

ちょっと疑問に思ったので、宜しくお願い申し上げます。




□■アドバイス

居住者が通常に生活をして発生する、いわゆる自然損耗は、
賃料を貰っている以上、あくまでも貸主負担です。
従って、上記のような条項を入れて契約をしても、争いとなった場合、
借主に不利な特約として否認されることとなるでしょう。

 (マック住研・清水さん)




■□相談者より

大変お早い対応ありがとうございました。
今後気を付けて業務を行っていきます。
入居者様・家主様からの質問に、悩んでばかりの毎日なので、
今後もお世話になるかと存じます。今後とも宜しくお願い致します。



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Posted on 2月 12, 2007 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック


4年前の敷金返還訴訟

相談内容 

ご相談に乗っていただけますでしょうか。
当方、地方にてアパートを経営しております。
当地では礼金1ヶ月、敷金2ヶ月が周りの相場になっており、
それにならい所有アパートも同様の設定を行っております。

先日、敷金返還訴訟を起こされました。4年半前に退去した人で、
正直どんな方だったかも思い返せません。

手元に残っている資料をみると、クロスの張り替えがあり、
4万ほど敷金にプラスして請求し、払ってもらっておりました。
アパートは管理会社に任せており、
立会もその管理会社にて行ってもらったのですが、
当時の担当者はすでに退職しており、
部屋の中がどうなっていたのか分からないのですが、
訴状の内容をみると、
敷金全額と払った追い金4万円を返還しろとの事でした。

現在退去があれば、最初の取り決め(畳の表替え、クリーニング、
鍵の取り替え費用)以外は、ほぼ当方で負担しており、
余程あきらかに使い方が悪いと思われるもの以外は
退去される方に請求はしていません。

しかし正直なところ、4年半前の当時は、いわゆるガイドライン(?)は
一般的ではなく、私自身も知りませんでしたし、
管理会社任せですべてを行っており、実際管理会社に双方の負担を決めてもらい、
この管理会社とは長いつきあいで、入居者の方からの評判も悪くなく、
言われるがままに工事代金の支払いは行っておりました。

その後その部屋には他の入居者が入り、
現在どのような状況になっているかは分かりません。

お聞きしたいのは、そのような過去のものに関しても、
敷金を返金しなければいけないものなのかどうかです。
  
実際、4年半も経過した後では、当時の補修の内容が妥当だったかどうかも
今となっては分からず、個人的には先方もその内容を認めたからこそ
追い金も支払われたのでしょうし、正直なところ、
今更そんな事を言われても…と困っております。

いったいどのようにすれば良いでしょうか。
漠然とした相談内容で申し訳ありませんが、
私も当時の内容を把握出来ず、漠然とした相談しか行えません。

また、正直なところ、この方に精算済みの敷金を返さないといけないとすれば、
他の退去された方にも同様な訳で、どうしたら良いかわかりません。
お手数をおかけいたしますが、アドバイスをお願い出来ますでしょうか。



□■アドバイス

訴訟ですから訴えられたのでしょうが、ご相談の内容からでは、
払わなくて良いように思えます。
  
ただ、当時の請求書があって、その理由に「リフォーム一式」とか
書いてある場合に、一式分払わされたが不当だとの理由かもしれませんね。
  
一式とは全部でなく、全体工事の一部の負担分を一式と表記したとか、
多分細かい問題になりそうですが、管理会社に任していたのですから、
損傷分を払っていただいたと思っていると、
切り抜ける以外にないのではないでしょうか?
4年半の時間は純然たる法律(時効)課題ですから、
専門家にご相談ください。
もし、負ければ、今度は管理会社の責任問題になります。

(グッドカラーステッション・中尾正文さん)




■□相談者より

中尾様、ご返信ありがとうございます。
請求書というか、立会精算書と言うものを管理会社から貰っており、
そこには各明細が載っており、リフォーム一式というわけではありませんでした。
また、その際に退去した方の署名と印鑑も貰っています。

訴訟の内容として、
敷金の返還とあわせ年6%の利子を付けろとの内容でした。
本日裁判所に行って来て、聞いたのですが、
敷金の時効は明確に定められていないようです。

最近の敷金返還の流れに沿った訴えなのでしょうが、
正直そんな過去のものにまで遡って言われ始められても困っておりますが、
時効になっていない以上払う必要があるのでしょうか。

また中尾様のおっしゃる専門家とは、
弁護士と言う事でよろしいでしょうか。不動産協会とかの事でしょうか。
たびたび質問して申し訳ありませんが、アドバイスいただけますでしょうか。



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Posted on 11月 6, 2006 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック


原状回復、家主の負担の範囲

相談内容 

賃貸マンションを営んでおりますが、部屋の引渡し時に原状回復のために、
内装業者の見積によりよごれのひどい箇所等のクロス張替えの見積書をとり、
借主へ請求しました。すると、クロス張替えの全額請求はおかしい、
自然の汚れを考慮するとその30%くらいだとの主張されました。
私も何10年の賃貸業をしておりますが、このように言われたのは始めてです。
一般的な引渡し時の修繕費、原状回復にかかる費用の借主負担、
家主負担の範囲をお教えください。尚、契約書には、
内装壁の張替えは借主負担と謳っていますが、その範囲等は記載しておりません。




□■アドバイス

国土交通省のガイドラインを一応の参考にされて如何でしょうか。

   http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/kaihukugaidokai.pdf

(集住企画・中村孝司さん)



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Posted on 5月 18, 2006 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック


自宅の貸し出し

■□相談内容 

初めまして。自宅と使用していたマンションを転勤のため家を空けることになり、
不動産屋を通じて賃貸に出しておりました。この物件が昨年度解約され、
そのときの不動産屋とのやりとりで少し分からないことがあり、
インターネットで情報収集していたら御社のHPにたどり着き
早速質問をしようと思いメールいたしました。
なにぶん素人でありますのでよろしくお願いします。

H9年9月からH15年9月まで6年間貸し出しをしておりました。
退去時、不動産屋から
「借主が、敷金の返還は、不要なので追加費用等の受付はできません」
との連絡があり、マンションの現状回復については、
大手の不動産屋の言うことであるからそんなに気にしていませんでした。
また、物件が、関西方面にあるため引渡し時に立ち会うことができませんでした。

しかし、年末に本物件を見に行くと壁に直径15cm程度の穴、洗面台の下の扉化粧板の
割れ等に気が付き これは、追加費用が必要なのでは?との疑問をもちました。
また、部屋の管理状況も決して丁寧とは、いえない感じがしています。

   ・壁‐煙草のヤニによる変色。ポスターと思える後がくっきりと着く
    (3LDK各部屋+廊下すべて変色)
   ・カーペット‐大きなシミ(原因不明)
   ・天井‐壁と同様
   ・ふすま、畳については、経年劣化

先日、不動産屋にそのことを伝えると
「その程度はしょうがないですね。その程度で文句をいわれるのであれば、
 貸さなければいいですよ」といわれてしまいました。

  家賃     88千円
  敷金3ヶ月分 264千円
  
次回賃貸に出す場合の部屋の補修費用 450千円(不動産屋見積もり)
差額が大きいのでチョット戸惑っています。

不動産屋への補修についての交渉もあり、また、今後のこともあり増すので、
以下のことについて教えてください。

  (1)敷金以上の補修費を請求することは、困難ですか?
    不動産屋は、現在の賃貸契約に関する法律により
   それ以上は、困難と言っています。
  
  (2)仲介不動産屋の責任範囲は?(代理確認者として)インターネットを
    調べますと借主が、不動産屋相手に敷金の返還を求めて訴訟を起す事例が
    多く載っており、逆のケースが 少ない
  
  (3)貸す前の契約条件のつけ方




□■アドバイス:1

原状回復とは、例えば和室を洋室に模様替えしてしまったので
元に戻すということを言います。
新品で貸したのだから新品で返せという権利ではありません。

今おっしゃっている原状回復費用は損害賠償の事だと思います。
ボードに穴を空けてしまったのは借主に過失があると言えるので請求できるでしょう。
経年劣化の部分は借主に過失がないので請求できません。
たばこのヤニは微妙です。特約がないとした場合の判例は過失有り、
過失無しどちらとも確定していません。
しかし、たばこのヤニは過失であるという特約をしていた場合は、
それが有効であるケースが多いようです。

  > (不動産屋見積もり)

借主が負担すべき割合を各項目別に出して貰い、それが
敷金相当額と比較してどうであるかを確認しましょう。

  > (1)敷金以上の補修費を請求することは、困難ですか?
  
理由があればできます。

  > 不動産屋は、現在の賃貸契約に関する法律によりそれ以上は、困難と言ってい
  > ます。
  
「敷金以上は請求不可」という法律はありません。根拠条文を示させてみてください。

  > (2)仲介不動産屋の責任範囲は?
  
仲介業者が部屋を使ったわけではありませんし、負担すべく借主の債務を
免除したというわけでもないでしょうから法的な追求は難しいと思います。
しかし、このようなトラブルは当然に予見できるので、予め説明をすべきでしたね。

  > インターネットを調べますと借主が、不動産屋相手に敷金の返還を求めて訴訟
  > を起す事例が多く載っており、逆のケースが 少ない
  
不当に、敷金を返還しない貸主が多いので訴訟をする借主が多いのでしょう。
逆に、敷金を超えるケースで貸主に勝ち目のある物は少ないからかもしれません。

  > (3)貸す前の契約条件のつけ方
  
前述のように特約を設けることは可能です。もちろん、闇雲になんでも有効と
なるわけではありませんが、事前にプロが説明をしてあげるべきでしょうね。

(集住企画・中村孝司さん)




■□相談者より

早速の投稿ありがとうございます。大変、勉強になります。
申し訳ありませんが、さらに質問をさせていただきます。

  > ボードに穴を空けてしまったのは借主に過失があると言えるので請求できるで
  > しょう。
  
このことは、今度賃貸に出すときに不動産屋さんに事前に確認することにします。

  > 借主が負担すべき割合を各項目別に出して貰い、それが敷金相当額と比較して
  > どうであるかを確認しましょう。
  
借主の負担分と補修費用の見積もり書を頂いておりますが、
敷金相当額との比較方法としては、

  (1)汚れのひどい部屋についてのクロス張替えは、借主負担となっています。
    →これは、OKと思っています。
  (2)洋室のカーペットの汚れ。かなりひどい部分があり、借主は、クリーニング
    費用のみ修復では、張替え。
    →これについては、チョット?(聞いていた以上に汚れがひどく確実に張替
     えが必要)約6万の持ち出しになります。
  (3)修復の見積もりには、その他、洗面、トイレ、汚れの程度が比較的少ない部
    屋のクロス張替え等の費用が計上。
    →これについては、次回貸し出しの際、やっておいたほうが良いとのコメン
     トが付いていましたので打合せが必要と思っています。

上記(3)の費用が、約13万、(2)の費用が約6万が余分にかかることになりますが、
この比較からすると具次に貸し出す時への投資(早く借主を見つける)為の
費用として妥当な金額になるのでしょうか?

  > 「敷金以上は請求不可」という法律はありません。
  > 根拠条文を示させてみてください。
  
今度、この辺のところをやんわりと聞いてみることにします。
細かい質問となりますが、今後の参考としたいためよろしくお願いします。



□■アドバイス:2

自動車事故などで相手の車を過失によって全損させた場合、
新車価格ではなく、時価額で賠償しますよね。
今回の損害賠償も、借主に過失があるからといって、借主が
新規貼替え費用全額を負担する必要はありません。
6年賃貸をしていたのですから、過失なく使用していたとしても
経年劣化が生じますので、なんの特約もない場合、大まかな数字ですが
借主負担率は20~60%程度になると思います。

これらをふまえて、適正に算出した借主負担額が
敷金に比較してどうかが肝心です。仲介業者の説明の仕方も悪いですね。

  > →これについては、チョット?
  
貼替えが必要であるのに、クリーニングの見積を提示したのであれば
仲介業者に過失がありそうですね。
そのことによって、いまさら借主に貼替え費用を請求するのは困難で、
貸主は損害を被ったと言えるかも知れません。
そもそも、貸主の了解なくそのような話をまとめてしまったのは
越権行為かも知れませんね。

  > 打合せが必要と思っています。
  
この部分は、借主の過失はないと思うので、請求は不可。
やるかやらないかは貸主の自由ですね。6年というと、確かに微妙な時期です。

  > 今度、この辺のところをやんわりと聞いてみることにします。
  
ただし、実際問題として敷金以上に請求するのは
かなり困難である場合が多いことは事実です。「法律」はありませんが。

(集住企画・中村孝司さん)




■□相談者より

色々と細かいところまで教えていただきありがとうございました。
次回の参考にさせていただきます。



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Posted on 11月 24, 2005 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック


居抜き店舗の現状回復について

■□相談内容 

賃貸で飲食店舗住まいつきを貸して折りまして、
居抜きで店舗のイスやテーブル、皿、厨房設備を売って、
貸しておりました処、賃借人がもともとあった設備 
照明器具やトイレの洗い場、蛇口など使えるものを
勝手に気に食わないので別な物に取り替えて設置していました。

ですが、経営がうまくなかったので、やめることになり、
最初、勝手に付けた物を、居抜きで高く売りつけようとしまして
拗れて却下しましたところ、自分で付けた物は全部持って行くと言われ、
照明器具がなく、蛇口などの配管の勝手に撤去されたのですが、
居抜きで蛇口や照明関係は書いておかなかったが、
現状回復でどう請求すれば良いでしょうか?

また、どういうふうな賃借人が法を犯したことになるのでしょうか。
なお、今月末引渡しになっておりまして対策を教えてください。



□■アドバイス:1

民法606条1項には、賃貸人は賃貸物の
使用・収益必要な修繕をなす義務を負うと規定されています。
しかしながら、賃借人は目的物の性質により定まった用法に従い
使用・収益をなさねばならない義務が有り、
それを故意・過失により毀損した場合には、
むしろ賃貸人は修繕義務を負わないばかりか、保管義務違反や
損害賠償の責任をも問い得ると考えられます。

民法400条には、
保管義務が規定されていて、賃借人は賃借期間中、
賃借物について当然に保管義務を負います。

民法615条には、
賃借人の通知義務事項が規定されていて、
賃借物が修繕を要するにいたる場合は賃貸人に通知を要する。
但し賃貸人がすでにこれを知りたるときは
この限りではないと規定されています。

民法598条(616条、597条Ⅰ)には、
借主は借用物を原状に復して之に付属せしめたる物を収去できる。
となっています。

さて、相談者さんのケースですが、
   
  ○入居時に「居抜き」として売却した物は、当然賃借人の持ち物となります。
  ○「居抜き」以外の設備、照明器具やトイレの洗い場、蛇口などについては、
    使えるものを勝手に気に食わないので別な物に取り替えて設置した
    との事ですから、民法606条1項の賃貸人の修繕義務には
    該当しないと考えられます。
  ○賃借人が、照明器具やトイレの洗い場、蛇口等の修繕をする場合には、
    民法615条の通知義務に該当し、大家である相談者さんに
    通知する必要が あると考えられます。
  ○退去時には、借主が設置した照明器具やトイレの洗い場、蛇口等は原状回復し、
    持って行く事ができると第598条により考えられます。

 まとめると、
  ●賃借人には設備、照明器具やトイレの洗い場、蛇口等を、
    大家である相談者さんに無断で修繕したと言う
    民法615条の通知義務違反があると考えられます。
  ●入居後に付け替えた設備、照明器具やトイレの洗い場、蛇口等は、
    通知義務違反になりますが、賃借人は持っていく事ができると
    民法598条により考えられます。
  ●民法400条の保管義務違反に該当すると考えられ、
    入居時に賃貸物件に存在した設備、照明器具やトイレの洗い場、蛇口等は
    入居時のままで管理・返還されなければならないと考えられます。

以上のとおり、設備、照明器具やトイレの洗い場、蛇口等に関しては、
入居時の状態で戻して頂くと言う事になると思います。
尚、問題が解決するまで敷金や保証金は返還しないようにした方が良いと思います。
(高原開発・涌井さん)



■□相談者より

たいへん良くわかりました、ありがとうございます。
詳しく質問なのですが、照明器具について、
本来、20年前1万のアンティークな物なのですが、
今、同じような物ですと3万ぐらいです。実際、時価はほとんどないと思います。
新たに付けてもらうとき、どれが妥当なのですか?
原状回復の定義を教えてください

また、付属の別の質問なのですが、
店舗入り口に花壇がありまして元々、花が咲いていましたが、
賃借人が管理しないで草が生い茂りました。
挙句に枯葉剤を花壇や井戸の近くに巻いたりしまして、
花壇の土や、井戸の汚染の心配なのですが、
それに伴う請求や注意は大家は賃借人にどう対処すればよかったでしょうか?
貸している以上、枯葉剤を禁止することはできないのでしょうか?


□■アドバイス:2

  >原状回復の定義を教えてください
民法の債権で規定されている原状回復は、
民法598条の借主の付属物収去権に規定されているもので、
借主の権利であると解釈できます。

私達不動産業者も、良く使う言葉ですが
法律用語と不動産用語では、若干意味が変わってしまうと思います。
不動産用語で使う原状回復は、
民法では第400条の保管義務に該当するのではないかと思います。
照明器具や花壇等、その他全ての賃借物に関して、
借主は善良なる管理者の注意を持って管理する必要が有るのです。
基本的に、照明器具や花壇は契約時の状態で返されるべきでしょう。

照明器具や設備は、値段では無く当初付いていた物を
そのまま元に戻していただければ良いだけです。
通常使用した為の経年劣化は大家である相談者さんの負担となります。
もし、借主が大家である相談者さんに「無断」で
捨ててしまったと言う事になりますと、全く問題は変わってきます。
話し合いで、元々有った物に近い物を付けて頂くようにするか、
お金で解決するしか無いと思います。
ところで、設備等の変更時に、事前に相談はなかったのですか?

花壇に除草剤を撒くのは、通常の保管管理義務を守っているとは、
とても思えません。除草剤を撒くと花壇がどのような状態になるのかは、
借主も十分に承知しているはずです。除草剤を撒いてしまったのなら、
花壇の土の入れ替えだけは最低でも交渉しておくべきだと思います。

但し、井戸の汚染の保証と言う事になりますと、
水質調査をして、その汚染原因を特定する必要が有ると思います。
花壇に除草剤を撒くのは明らかに確認できますし非常識ですが、
井戸の汚染は目で確認出来ませんからかなり難しいのではないかと思います。
(高原開発・涌井さん)



■□相談者より

本当にわかりやすく教えて頂きましてありがとうございます。
本で調べたり、しても今まで解らなく困っていましたが、
このサイトに相談することによって解決策を見つけました。
相談に乗ってくれた涌井様、ありがとうございました。
もしもまたなにか相談があった時には
必ずこのサイト相談に来ますので、そのときはよろしくお願いいたします。



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Posted on 6月 26, 2005 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック


敷金の100%償却とは?

■□相談内容 

オーナー初心者です。
仲介した業者が借主から敷金100%償却で契約できたとのことです。
ということは、退去時の修繕の清算はどうなりますか?
修繕費は実費請求できますか?
100%償却ということは、借主に敷金全額を返さずに私がもらっていいのですよね。
もし、その敷金以上に修繕費が発生したら、借主に請求できますよね?
誰か教えてください。



□■アドバイス

100%償却とは、どういうことでしょうか???
礼金と言う形にしたということですかね???
いずれにせよ、最近の判例では、リフォーム代金は基本的に、
貸主負担が基本になってきてますから、
たらずを、借主から取れるかどうかは、契約時の説明の仕方や、
契約書の文言にもよると思いますが・・・
自己負担での原状回復には、色々な意見があって、
人によっての、捉え方の違いが、結構大きいので、難しい部分であると思われます。
その辺をふまえて、仲介業者さん、管理会社さんと相談されたほうが、いいと思われます。

> 修繕費は実費請求できますか?
ですから、この部分は、疑問です・・・
(不動産のサンミ・月山さん)



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Posted on 6月 23, 2005 ●貸す→敷金・原状回復問題 | | コメント (0) | トラックバック



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