相談内容
北海道・20代女性
はじめまして。サイトを見て、ご相談したくメールさせて頂きました。
先日、6年弱住んでいたマンションを退出し、敷金返済についての明細書が
下記のように送られてきました。
賃料は月額140,000円、契約当初2年間は130,000円でした。
預かり金…260,000円(A)
解約金 …200,000円(B)※
※契約書第4条による規約につき、
賃料の3ヶ月分(420.000円)ですが、200,000円とします。
日割り分… 19,666円(4,666×4日)(C)
返金額 … 78,666円(A-B+C)
解約の予告をしたのが8月初旬、退出したのが9月末です。
9月分の家賃は支払済です。
契約書の内容によりますと、期間内解約について、
●3ヶ月前にまでに書面にて予告をし、予告にかえて、賃料の3ヶ月分の解約金
を支払い、即時解約することができる
とあります。
約6年間のあいだに3回契約書をかわしているのですが、2回目の更新の際に
契約書が新しくなっており、上記の規約が新しく書き直されています。
そのことについては、不動産屋からは説明は受けておりません。
私事の事情で、9月中の退出でお願いしたいと申し出たところ、
●解約金は賃料の1ヶ月分で了解
との返事を電話にて回答いただきましたが、精算書では200,000円でした。
不動産屋にそのことを指摘すると、電話で正式な金額を伝えたわけではないと、
感情的になって説き伏せられました。
心配になって、敷金トラブルの相談所へ行くと、払わなくてよいとの判断で、
●すぐに、内容証明郵便の手続きをしましょう
と言われております。
しかし、インターネットで同様のケースの相談をみますと、
支払しなくてはけないという例を見つけてしまい、
何が真実なのかわからなくなっております。
家主、不動産屋はご近所で、過去にも感情行き違いもあり、
あまりよく思われておりません。
手続きをして話を大きくしても良いものなのか、心配です。
お忙しいとは思いますが、アドバイスよろしくお願いいたします。
□■アドバイス:1
今回のご相談は、
回答者によって見解が変わるかも知れない微妙なケースだと思います。
なぜかと言いますと、投稿内容から判断しますと、
●約6年間の間に3回契約の更新を行っており、
2回目の更新時に賃借人が解約を申し込む場合、
事前通知期間が解約の1ヶ月前から3ヶ月前に変更になっている
と思われるからです。
この更新時の解約に関する条項が有効か無効かの判断が
微妙なことは間違い無いでしょう。
私見ですが、基本的には、この2回目の更新時の契約書の解約に関する
条項自体は有効と思われますし、契約は成立していると思われます。
もし、相談者さんが、更新時の説明不足を理由として、
この条項の無効を主張する場合は、
●民法による錯誤・詐欺による契約を主張する
●宅建業法及び消費者契約法の重要事項の説明がされていなかったと主張する
ということになると思うのですが、更新時の契約書や重説には、
貴方の署名捺印がしてあると思います。
ですので、重説の不備や明らかな重説の記載ミスがあったとは言い難いと思います。
また、署名捺印してあっても、説明をされていないと主張するのは、
その説明不足を証明すること自体がかなり難しいと思いますが、いかがでしょうか?
ですので、私個人の意見としては、
今回の解約金の減額についてはかなり厳しいと思います。
(高原開発・涌井秀人さん)
■□相談者より
涌井様、丁寧な回答ありがとうございました。
回答を参考に対応していこうと思いますが、
今ひとつ、確認したいことがありますので、もう少しお話しさせてください。
メール投稿後、契約書をよくみかえしてみると
(契約当初のものと、最後の契約書)、契約書の内容が、
一新されていることがわかりました。お恥ずかしながら、
二回目の更新だったためか、見比べて吟味などせずに印を押しております。
友人(ちなみに専門の方ではありません)から、
「契約書の内容が変更される場合、更新ではなく、新規契約の締結しなおし、
重要事項説明書をつけなければ、宅建行法違反になる」
と、聞きました。
こういった条文というのは本当にあるのですか?もしあった場合、
契約書の内容の変更というのは、どこまでの範囲のことをいうのでしょうか。
更新時に内容が変更したことについては、説明の義務はないのですか?
繰り返しのようで申し訳ございませんが、よろしくお願い致します。
□■アドバイス:2
私見ですが、更新時に契約書の内容を変更する場合には
新規契約にしなければならないということは無いと思います。
契約内容の一部変更の度に新規契約になるということは、
敷金等を一旦清算して礼金・敷金を支払うことになるので、
現実的に考えて無理があると思いますが、いかがでしょうか?
また、重要事項の説明につきましては、
変更の箇所について説明すれば良いと思います。
なお、変更された条項が賃借人に一方的に不利な場合は、
更新時に拒絶することは、当然、可能であると思います。
宅建業法の解釈・運用については下記の国交省のサイトをご参考にして下さい。
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/const/fudousan/kangaekata.htm
ざっと見たところ、ご指摘の更新時の変更→新規契約に関する事は
記載されていないと思いますが、もしある様でしたらご指摘下さい。確認致します。
当然、更新・新規に関わらず契約の締結時、業者(正確には取引主任者)には
説明義務がございます。
問題は、説明を受けていないことをどうやって証明するのか…でしょう。
こちらでもよく「説明を受けていない」と言うご相談がありますが、
契約書に署名・捺印をしている状況で、説明を受けていないと言われても、
どうしても説得力に欠けます。
業者が「説明して納得したから署名・捺印したんでしょ」と言った場合、
貴方はそれを覆す証拠を提示する必要があると思いますが、いかがでしょうか?
なお、民法の錯誤による契約であるころを主張するので有れば、
更新契約そのものや、変更された条項の無効を主張することも可能であると思います。
錯誤無効は民法95条に規定されています。
「意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。
ただし、表意者に重大な過失があったときは、
表意者は、自らその無効を主張することができない」
錯誤とは、簡単にいえば、「勘違い」です。
そのことについて(契約の内容や、商品状態などについて)、
●知っていたのであれば、契約をしなかった
という場合、その契約の無効を主張できるということです。
別の言い方をすれば、
●そういう契約をする意思がないにもかかわらず、契約してしまった場合
です。
法律行為(契約)の要素に錯誤がある場合は、無効であると第95条は定めています。
ただし、その契約をした本人に重大な過失がある場合には、
無効の主張ができないとしています。
(高原開発・涌井秀人さん)
■□相談者より
涌井様、返信おくれまして、申し訳ございません。
丁寧な回答、本当にありがとうございました。
この後は、アドバイスをふまえた上で、穏便に交渉してみようと思います。
また、安心してご相談できるこちらのサイトの運営者の方々にも
お礼申し上げます。ありがとうございました。
□■アドバイス:3
Fudosan.JPサポートです。
ご丁寧なご挨拶、有難うございます。
もし、宜しければ、最終結果のご報告など、いただければ幸いです。
相談者さんの今後のご検討をお祈り申し上げます。
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